不動産管理ってなにをするの?「建物」と「お金」を守るための全知識

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「不動産管理」と聞いて、どんな仕事を思い浮かべますか? 「廊下の掃除」や「電球の交換」でしょうか?もちろんそれも大切ですが、実はもっと奥が深い世界です。

不動産管理の本当の目的は、「入居者さんに気持ちよく住んでもらい、大家さんの手元に残るお金を最大にすること」です。

今回は、専門用語が飛び交う不動産管理の世界を、初心者の方にもわかりやすく、情報の抜け漏れなく解説します。これさえ読めば管理の全体像がバッチリ掴めます!


1. 管理には「2つの種類」がある

まず、不動産管理は大きく2つの役割に分かれます。これを理解すると頭がスッキリ整理されます。

  1. ソフト面の管理(PM:プロパティマネジメント)
    • 役割: 入居者さん対応や、お金の管理。
    • 目的: 「いかに空室を埋めて、家賃収入を増やすか」を考える、経営代行のような仕事です。
  2. ハード面の管理(BM:ビルマネジメント)
    • 役割: 建物の点検や清掃。
    • 目的: 「建物が壊れないように、安全に維持すること」を目指す、建物のお医者さんのような仕事です。

この2つが車の両輪のように動いて、初めて健全な賃貸経営が成り立ちます。では、具体的に何をするのか見ていきましょう。


2. 「ソフト面の管理」:お金と人を動かす仕事

ここでの主役は「入居者さん」と「お金」です。

① 入居者募集(リーシング)

空室が出た時、ただネットに載せるだけでは決まらない時代です。

  • 市場調査: 近所のライバル物件の家賃や設備を調べて、「勝てる家賃」を決めます。
  • 条件の工夫: 仲介してくれる不動産屋さんに「広告料(AD)」を出したり、入居者さん向けに「最初の1ヶ月家賃無料(フリーレント)」をつけたりして、選ばれやすくします。
  • お部屋の演出: スリッパやメジャーを置いたり、モデルルームのように飾ったりして、内見に来た人が「ここに住みたい!」と思う工夫をします。

② 契約と更新の手続き

トラブルを防ぐための書類仕事です。

  • 入居審査: 家賃を払えるかだけでなく、「トラブルを起こさない人か」までしっかりチェックします。
  • 契約・更新: 契約書の作成や火災保険の手続き。契約更新のタイミングで、世の中の物価が上がっていれば「家賃の値上げ交渉」をすることもあります。
  • 退去時の精算: 退去時がいちばん揉めやすいポイントです。国のルール(ガイドライン)に沿って、敷金をいくら返すか計算します。

③ 入居者対応と家賃管理

  • クレーム対応: 「お湯が出ない」「隣がうるさい」「ゴミ出しのマナーが悪い」といった問題に対応します。
  • 家賃の督促: これが一番重要です。家賃の振込がない場合、すぐに電話や訪問をします。1ヶ月でも遅れると回収が難しくなるため、スピード勝負です。

3. 「ハード面の管理」:建物を守る仕事

ここでの主役は「建物」と「法律」です。法律で「やらなきゃダメ」と決まっている点検がたくさんあります。

① 法律で決まっている点検(法定点検)

これらをサボると法律違反になります。

  • 消防点検: 消火器や火災報知器が動くかチェックします(半年に1回〜1年に1回)。消防署への報告も必要です。
  • エレベーター点検: 専門業者による毎月のチェックと、年1回の法律上の検査を行います。
  • 貯水槽(水タンク)の清掃: 大きな水タンクがあるマンションでは、年1回の清掃と水質検査が義務です。
  • 建物の調査: 建物の規模によっては、3年に1回程度、外壁や避難経路の調査をして役所に報告します。

② 清掃(毎日のキレイを保つ)

  • 日常清掃: 週に数回、エントランスを掃いたりゴミ置き場を整理したりします。ここが汚いと、内見に来た人が帰ってしまうため非常に重要です。
  • 定期清掃: 数ヶ月に1回、専用の機械(ポリッシャー)や高圧洗浄機を使って、廊下などをピカピカに磨きます。

③ 修繕(直す・計画する)

  • 小さな修理: 電球切れやパッキンの交換など。
  • 大規模修繕の計画: 10〜15年ごとに必要になる「外壁塗装」や「屋上の防水工事」のために、いつ・いくら必要かを計画し、お金を積み立てておきます。

4. もう一歩進んだ「経営戦略」の話

ただ維持するだけでなく、さらに利益を増やすための考え方(アセットマネジメントといいます)も知っておきましょう。

  • バリューアップ工事: 退去が出た部屋をただ元に戻すだけでなく、人気のある設備(温水洗浄便座やモニター付きインターホンなど)を入れて、家賃アップを狙います。
  • 収益の見える化: 毎月のレポートや「家賃の一覧表(レントロール)」を見て、今の経営状態が良いのか悪いのかを数字で把握します。
  • 出口戦略: 「ずっと持ち続けるか?」「高く売れるタイミングで売るか?」を常に考えながら管理します。

5. 知っておくべき「最近のルール変更」

最後に、最近の法律で変わった大事なポイントを3つだけ紹介します。

  1. 管理会社の登録制度(賃貸住宅管理業法): たくさんの物件を管理する業者は、国への登録が義務になりました。「ちゃんとした業者を選びましょう」ということです。
  2. インボイス制度: 事務所や店舗を貸している場合、消費税の請求書(インボイス)に関する手続きが必要になります。
  3. 民法の改正: 連帯保証人のルールや、敷金を返すルールが法律で明確に決まりました。

まとめ

不動産管理の仕事は、一言でいうと「入居者さんの満足」と「大家さんの利益」の両方を守ることです。

  • ソフト面(PM): 入居者を決めて、家賃をしっかり回収する。
  • ハード面(BM): 建物を点検・清掃して、長く使えるようにする。

この2つがしっかり行われていれば、不動産経営は安定します。 「管理会社は何をしてくれているのかな?」と思った時は、このリストを見返してみてくださいね。

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